【あらいぶ防災通信①】 見晴らしの良い交差点でなぜ事故が起こるのか

いつもお世話になっております。

保険あらいぶ 美濃関支店の広報を担当しております田中です。

今月からは防災の観点から皆さまの日常生活にひそむ危険やリスクをお伝えしていきたいと思います。

私たち保険あらいぶのメンバーは日ごろからお客様の事故などの対応をさせて頂いております。

その中で特に交通事故が多い場所や状況など、経験で培った事をお伝えする事で皆さまの一助となれましたら幸いです。


①人が運転する時の視界について

こちらの写真をご覧ください。

一般的な見晴らしの良い信号のない交差点です。

このような状況の場合写真の方向に進む車は、当然前方を注視しています。

そして人間の視野角は100度ですが、物事を正確に把握できるのは中心部の35度程度と言われています。

そのため、写真のような状況の場合、左側の白い車は「動いているものがある」くらいでしか認識ができないのです。

しかし、人間は動くものがあると目で追う習性があるため、「動いているもの」が車だという事に気づくことができるのです。


②なぜ見えているのに気が付かないのか

皆さまは「コリジョンコース現象」という言葉を聞いたことがありますか?

聞いたことがある人は少ないかと思います。

これは「同速度で進行しているものは止まって見える」という現象です。

例えば、高速道路で同じ速度で車が並走していると、周りは動いているのに見えている車の位置は変わらないのを想像して頂けたらわかりやすいと思います。

この現象が交差点で起きるのです。

お互いが時速50キロで走行していた場合、お互いの運転手からは相手の車が止まっているように見えます。

そしてお互いの視野角の中心部に相手の車が来るころには、ブレーキが間に合わないので車同士の衝突が起こるのです。

また、同様の原因で車のピラー(フロントガラスの枠)と相手の車が重なり余計に視界から見えなくなることもあります。


③防止するにはどうすれば良いのか

人間の習性上起きてしまう現象ですが、予防方法はあります。

 1.交差点に差し掛かる前に目線を振って安全確認を行う

 2.標識などの交通ルールを順守する

 3.自分が優先道路であっても少し減速をする

コリジョンコース現象は、発生しやすい道路環境と人間の視覚特性がたまたま重なったときに生じます。

「周囲の安全をよく確かめる」、「道路標識に注意を払う」といったごく当たり前の行動でリスクを減らすことが可能です。

「見通しがいいから」といった理由で油断せず、常に安全確認を怠りなく行うことが一番の対策だといえるかもしれません。

以上、保険あらいぶ 美濃関支店の田中でした(^^)ノシ